心身のストレスで腰と肩の具合が悪くなってしまった女性(高崎市・59歳)
2022年09月1日
初めて当接骨院に来られたのは約15年前。
しばらくご無沙汰していましたが久しぶりにお電話をいただき、いらっしゃいました。
施術室で腰掛けていただき、詳しく具合をお尋ねしようとしたところ
「7月末に母が亡くなって・・・」と表情を崩されるご本人でした。
お母様は軽い脳梗塞を患っていて、ご高齢なこともあり介護施設に入っていらっしゃいました。
そこで体調を崩されて2日後に静かに旅立たれたとのことでした。
あまり苦しまなかったのは幸いでした。
色々な手続きや届け出などを済ませ少し落ち着いて、もうすぐ49日法要というときに腰の左側と肩の具合が悪くなったとおっしゃるこの女性、検査をすると左の仙腸関節(骨盤の関節)と左の股関節、腰周辺の筋肉にわずかなズレやこわばりがありました。
肩や腕をみてみると、動きには問題はありませんでしたが左の肩甲骨まわりの筋肉と左ひじ周辺の筋肉に強い緊張が感じられました。
不調の原因として何か思い当たるものはないかお訊きすると、腰に関してはご本人曰く「おかしな姿勢」でソファで寝てしまったこと、肩に関しては気晴らしで習い始めたマンドリンにまだ慣れず、左腕に力が入ってしまうこと、とのことでした。
家族を亡くすのは、意識するしないに関わらずかなり大きなストレスになりますし、慣れない動作を続けるのは身体にとっては負担になります。
原因がある程度はっきりしていたので心配なく施術を始めました。
まず、ホットパックで首から肩と腰、お腹を温めてから背骨と肋骨をつなぐ関節の調整と骨盤の微調整、足の調整を行ない、続けて腰周辺の筋肉と左太ももの筋肉を刺激する整体法を行ないました。
チェックすると、左股関節の動きがいまひとつでした。
次に、お尻の奥の方の筋肉とお腹の奥の方の筋肉の緊張を緩める整体法を行なうと左股関節の動きはスムーズになりました。
続けて、「ちょっと刺激が強いですよ~」とお伝えしながら肘(ひじ)周辺の筋肉を押さえながら肘を曲げたり伸ばしたりする整体法、頭の横、耳の上の方の緊張を緩める施術、肩甲骨の動きをよりスムーズにする整体法を行ないました。
ひと通り施術を終えて立っていただくと「ふー」と1回ため息をついて「だいぶ身体が軽くなりました」とおっしゃるご本人。表情も来られた時より明るくなって良かったです。
4日後に予約をいただいて、この日はここまで。
心と身体は紙の裏表、などとよく言われます。
身体のストレスはもちろん、精神的なストレスが大きいときも身体に不調を来たすことは珍しくありません。
身体のバランスを整えることで自律神経も整いやすくなって心身ともにスッキリします。